2006年8月6日夜、広大な草原に、4万人の観客から永ちゃんコールと手拍子が沸き起こった。突然照明が消え、全身白いスーツで黒のギターを持った矢沢永吉さんがメインステージに現れると、大歓声があがった。
「止まらないHa～Ha」では4万人がタオル乱舞になる盛り上がり。フェス最終日の大トリとして最後に発した矢沢さんの言葉、「サンキュー、ロックンロール！」は、フェスを祝福しているようだった。
会場には、初めて矢沢さんのライブを見ていた車いすの「つねちゃん」（常岡大輔さん、53）もいた。その歌唱力に度肝を抜かれ、フェスで最も記憶に残るステージになった。
国内最大級の野外音楽イベント「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」は7年目。つねちゃんは1年目から欠かさず参加している「皆勤賞」。
つねちゃん「自分はクレージーだった」
06年の夏、ステージ以外でも記憶に残っていることがあった。
会場の茨城県ひたちなか市の…
