自殺未遂を経験した男女6人の絵画展「絵とビジョンの力 自死からの生還『命の叫び』6人展」が、東京・日本橋で開かれています。主催者は「どの絵もすさまじくパワフル。いま苦しんでいる人に、死ななくていいんだよ、絵は生きる力になるよと伝えたい」と話します。絵に救われた出展者の物語を伝えます。

  • 【主催者からのメッセージ】自殺未遂を経験したから言える「絶対に死ぬな」 専門家に聞く絵の力

 「あの子、性格悪いよね」「あの先生はしゃべり方が気持ち悪い」――。

 教室で聞こえる、同級生たちの何げない悪口。ありふれた会話なのに、「なんでそんなに人のことを悪く言えるんだろう」と強い違和感があった。そんなことに引っかかってしまう自分もすごく嫌だった。

 平津由結さん(27)が生きづらさを認識したのは中学生が終わる頃。周囲と自分の感覚に大きなずれを感じていた。

もう1人の自分の声「お前なんて死んじゃえ」

 自己肯定感も低かったのだろう。ネガティブな感情を吐き出すこともできず、感情にふたをしていた。苦しさは日に日に増した。

 みんな嫌い、自分も嫌い。そ…

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