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「神の子」と呼ばれて
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 親の信仰によって生きづらさを抱える「宗教2世」の問題を、安倍晋三元首相の銃撃事件後から追ってきた。「宗教の問題だし、関係ない」と思う人も多いと感じている。だが、本当にそうだろうか。

 1年半以上の取材を経て、7~8月に、デジタル版で「『神の子』と呼ばれて」を、朝刊くらし面で「宗教と子ども」をそれぞれ連載した。

  • 【連載1回目はこちら】「神の子」ゆえ受けた「虐待」 このまま終われない…2世の決断

 取材した30代の男性は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の教祖がマッチングした信者夫婦のもとに生まれた。教祖が選んだ漢字を使い名づけられ、信者から「神の子」と呼ばれた。教祖の写真の前で土下座の形で毎日祈らされたり、教会に行くのを拒むと親に殴られたりした。「結婚前に交際してはいけない」とも言われたという。

 男性は「『神の子』だからこそ、人間ではないからこそ、どんな虐待も許された」と話す。背後に教団がいることで、親は子に対してより支配的になりやすく、行為が正当化されてエスカレートもする。宗教2世をめぐるそうした構造的問題を専門家は指摘する。

 苦しみは虐待行為にとどまら…

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