新たなエネルギー源としても注目されている水素。でも、広く使ってもらうには、あちこちに運んでいく必要がある。
では水素って、どうやって運ばれていくの?
そんな疑問を聞こうと訪れたのは兵庫県明石市の工場地帯。ここに本社を置くエーテックは、水素ステーションを手がける岩谷産業(大阪市)の子会社だ。液体にした水素を運ぶタンクローリーを製造している。
工場の敷地にとめてあったローリーを、山田春昭・生産本部長(59)が見せてくれた。ちょうど、車両部分を取り換える修理を終えたという。
だが後ろのハッチを開けると、液体水素をタンクに取り込んだり、タンクから送り出したりするための配管が並んでいた。「ノウハウがつまっているんです」
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ノウハウ詰まった液化水素ローリー、開発のきっかけはロケット
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水素は常温では気体だ。産業…