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 鳩山政権が「県外移設」を断念して14年。政権復帰した自民党政権のもとで辺野古基地建設は続けられているが、大浦湾の「軟弱地盤」問題に直面する。さらに、辺野古移設計画策定当時からあった米海兵隊内部の不満は今もくすぶり続ける。

 「米軍は辺野古を望んでいない。私の海兵隊との20年の付き合いで評価する人はゼロだ。利用する組織の条件を満たしていない」

 そう語るのは、大阪大大学院准教授を経て2009~15年、沖縄で米海兵隊太平洋基地政務外交部次長を務めたロバート・エルドリッヂ氏だ。

写真・図版
ロバート・エルドリッヂ元米海兵隊太平洋基地政務外交部次長=2024年3月、オンライン画面から

 エルドリッヂ氏はかねて「辺野古は普天間と比べると、問題だらけで、少なくとも40~50の問題点がある」と指摘してきた。

 「一番大きな問題は滑走路が短すぎる。政治的な妥協の産物だからだ。米軍は運用、日本は政治を最優先しており、(米軍の必要条件に)見合うはずがない」

 さらに、問題点を次々と挙げ…

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