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元内閣法制局長官の阪田雅裕さん=東京都千代田区、井手さゆり撮影

 7月1日で、自衛隊創設から70年を迎える。自衛隊の活動の拡大に伴い、国会では憲法解釈をめぐって紛糾してきた。憲法の番人と呼ばれる内閣法制局は、自衛隊の変化をどう見つめてきたのか、阪田雅裕・元内閣法制局長官に聞いた。

 ――自衛隊が創設70年を迎えます。自衛隊が最も大きく変貌(へんぼう)を遂げたタイミングはいつでしょうか。

 「いくつか段階はあると思うが、決定的に変貌を遂げた転機となったのは、2015年の安保法制で、集団的自衛権の行使容認に道をひらいたことだ。憲法解釈はよく、『ガラス細工』などと言われたが、我々はそう思っていない。憲法解釈の大黒柱は『海外で武力行使をしない』ということだ。それをないがしろにすれば、論理的に破綻(はたん)をきたし、あとはつじつま合わせのようになってしまった」

 ――その変貌(へんぼう)を…

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