定期検査の点検を終え、試運転に向かうライトレールの車両=2025年6月23日午後2時40分、宇都宮市下平出町、岡本智撮影

■宇都宮LRT 19駅の「へえー」 ⑦平石

 LRTの開業からまもなく2年。利用者数は想定を上回り好調です。宇都宮にこの春赴任したばかりの記者が、活気づく19の停留場周辺を歩き、「へぇー」と感じた話を全19回でご紹介します。

 26日に開業2周年を迎えた次世代型路面電車(LRT)のライトライン。始発の宇都宮駅東口から数えて七つ目の停留場「平石」に近づくと、道路から外れて普通の電車のような「専用軌道」に入る。

 まわりの風景は、一気に田園地帯に変わる。近くでは宇都宮市が来年3月の開園をめざして整備する、スケートボードや3人制バスケットボールなどの練習場を備えた東部総合公園の建設が進む。

 停留場の前には200台分ほどに拡張された乗り換えのための無料駐車場がある。市の担当者によると、宇都宮駅東口まで片道200円で行ける手軽さから、通勤などの車で日中はほぼ満車の状態が続く。

ライトラインには19の停留場がある
車両基地で定期検査を待つライトレールの車両=2025年6月23日午後1時33分、宇都宮市下平出町、岡本智撮影

 停留場の隣には運行会社「宇都宮ライトレール」の本社がある。さらに、留置線があり、17編成ある車両すべてが1日の運行を終えると戻ってくる車両基地がある。

 6月下旬、その一角にある「検修庫」を訪ねた。運行に欠かせない車両の検査や修理を一手に担う場所だ。同社に16人いる車両、電気、土木の技術者たちが暑い中、安全のための作業を続けていた。

パンタグラフの緩みなどがないか、ハンマーでたたいて点検する作業員=2025年6月23日午後1時37分、宇都宮市下平出町、岡本智撮影

 庫内にある7レーンのうちの…

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