給食は全校児童と教員がランチルームでそろって食べる。席は学年バラバラに座る=2025年7月17日午後0時38分、宇都宮市下平出町、岡本智撮影

■宇都宮LRT 19駅の「へえー」 ⑧平石中央小学校前

 LRTの開業からまもなく2年。利用者数は想定を上回り好調です。宇都宮にこの春赴任したばかりの記者が、活気づく19の停留場周辺を歩き、「へぇー」と感じた話を全19回でご紹介します。

 宇都宮市立平石中央小学校は、市東部の鬼怒川にほど近い田園地帯にある。目の前にあるのが、学校名が付いた次世代型路面電車(LRT)「ライトライン」の停留場だ。

 同校は児童数の減少が続いていたが、その地の利を生かして「LRT通学」を認めると、子どもたちが増えて廃校の危機を脱したという話を聞いた。真相を確かめるべく、学校に行ってみた。

ライトラインには19の停留場がある

全校生徒50人割れの危機、LRTに活路

 夏休みが間近に迫った7月中旬、ランチルームに全校児童約70人が集まった。給食係におかずやご飯をよそってもらい、学年にとらわれずに座ったら「いただきまーす」。楽しそうにおしゃべりをしながら、ギョーザをおいしそうに口に運んでいた。

 前日のメニューは夏野菜カレー。地元で取れたトウモロコシなどを格安で提供してもらっているそうだ。学校のグリーンカーテンで育てたゴーヤも児童たちが収穫し、給食に生かされている。

 同校の児童数は、2022年…

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