2日午前10時30分ごろ、山口県下関市上田中町2丁目の「めぐみ幼稚園」から出火。国の登録有形文化財に指定されている木造2階建ての「第二園舎」が半焼、約150平方メートルが焼失し、約1時間後に鎮火した。下関署や園によると、出火当時、園には3人の園児や数人の職員がいたが、避難して無事だった。
現在、園は春休み中だがこの日は預かり保育をしていたという。角田郁美園長は取材に「職員や子どもたちが火事に気づいて避難し、無事だったことは幸い。出火原因は調査中でまだわからない」と話した。
下関市などによると、同園には「第一園舎」(旧下関バプテスト教会)と「第二園舎」(旧宣教師住宅)があり、いずれも登録有形文化財に指定されている。第二園舎は建物の外周を囲むようにベランダを設けたベランダコロニアル・スタイルの住宅で、1905(明治38)年ごろ長崎から移築されたと伝えられている。建築年代は明治初・前期までさかのぼる可能性もあるという。(白石昌幸)