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4月23日、訪問したリサ・マクレーン米下院議員を迎える台湾の頼清徳(ライチントー)副総統(右)。台湾総統府提供=AP

 バイデン米政権は15日、20日に台湾で開かれる頼清徳(ライチントー)副総統の新総統への就任式に、超党派の元米政府高官らを派遣すると明らかにした。米政権高官は電話会見で「従来の米国の『一つの中国』政策に沿っており、長年の慣例通りだ」と説明した。

【連載】アメリカ大統領選2024 覇者の焦り

大統領選を控えるなか、混迷をきわめる世界と向き合わなければならない米国。外交を動かす底流となってきたのが、冷戦終結後に手にした覇権が揺らいでいるという「焦り」の感覚です。その実像を描きます。

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 就任式に参加するのは、アーミテージ元国務副長官や元国家経済会議(NEC)議長のブライアン・ディーズ氏のほか、台湾との窓口機関・米国在台湾協会(AIT)理事長を務めたリチャード・ブッシュ氏、現AIT理事長のローゼンバーガー氏ら。米政権高官は就任式をめぐり、「万一、中国が軍事的圧力や威圧で対応すれば、中国が挑発する側になる。中国がそう対応するとみているわけではない」と述べ、中国側を牽制(けんせい)した。中国に対しても、米国が元政府高官らによる非公式の代表団を派遣することは慣例通りだとの考えを伝えているという。

 米国はかねて、中台関係の「…

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