パレスチナ人映画監督がイスラエルの入植者から暴行を受けた問題をめぐり、アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーが同監督への支持をただちに示さなかったことに批判が上がっている。対応を非難する声明には俳優ら800人以上が署名し、協会は謝罪に追い込まれた。
- 「ノー・アザー・ランド」の共同監督、西岸で暴行受け連行 所在不明
暴行を受けたのは、パレスチナ人の苦悩を描いた「ノー・アザー・ランド」の共同監督の一人、ハムダン・バラル氏。今年のアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞したが、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で今月24日に入植者に暴行され、イスラエル軍に一時拘束された。
問題を受け、米映画芸術科学アカデミーは26日に声明を出した。だが米メディアによると、その内容は「アーティストが作品や意見を理由に傷つけられたり、活動を抑制されたりすることを非難する」と述べるにとどまり、作品や監督には直接言及しなかった。
この声明には、抗議の姿勢が…