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2025年5月23日、イタリア・ローマで報道陣の前を通って米イラン協議の会場に到着した代表団の車列=ロイター

 イランの核開発問題に関する米国とイランの高官協議が23日、イタリアの首都ローマで開かれた。5回目となった協議は、イランのウラン濃縮を認めるかどうかが焦点になった模様だが、進展は乏しく、次の協議に持ち越された。

 協議は仲介役を務めるオマーンのバドル外相を介して3時間あまり行われた。イランの代表団を率いるアラグチ外相は協議後、「協議は複雑さを増し、さらなる話し合いが必要だが、仲介役のバドル氏による複数の提案があり、進展の見込みはある」とイランメディアに語った。バドル氏はX(旧ツイッター)に「決定的な進展には至らなかった。残る課題を明確化し、合意への道筋をつけるよう取り組む」と投稿した。

 協議では回を追うごとに、ウラン濃縮をめぐる対立が鮮明になってきている。イランは濃縮度を大幅に下げることや、核武装をしないことを確約する姿勢を見せているが、濃縮そのものは放棄しないと繰り返している。一方、米国側は、代表団を率いるウィトコフ中東担当特使が米メディアに濃縮は一切認めないと明言。イラン側はいらだちを強めている。

 アラグチ氏は23日未明、自…

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