米カリフォルニア州ロサンゼルス南郊で2025年6月7日、移民税関捜査局(ICE)による複数の拘束を受け、炎上する車の近くで抗議する人々=ロイター

 米西部カリフォルニア州で不法移民の一斉摘発に反発した抗議活動の参加者らと当局が衝突し、ホワイトハウスは7日、トランプ大統領が2千人の州兵を派遣する大統領覚書に署名したと発表した。派兵は緊張を高めるだけだとして、地元では反発も起きている。

 AP通信によると、ロサンゼルス周辺では6日に移民税関捜査局(ICE)による一斉摘発があった。逮捕者は1週間で100人を超え、緊張が高まっていた。翌7日にロサンゼルス南郊で抗議活動の一部の参加者と当局が衝突し、当局側は催涙ガスや閃光(せんこう)弾で対応したという。

 ホワイトハウスは7日のレビット報道官の声明で、「カリフォルニア州の無責任な民主党指導者たちは、市民を守る責任を完全に放棄した」と主張し、州兵派遣を表明。トランプ大統領もSNSに「州知事と市長が彼らの仕事をできないなら、連邦政府が介入して問題を解決する」と投稿した。

 一方、カリフォルニア州のニューサム知事はX(旧ツイッター)への投稿で、州兵派遣を「扇動的で緊張をエスカレートさせるだけだ」と政権の対応を批判。州が市や郡と緊密に連携して十分に対応していると主張した。

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