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米外交問題評議会のリアナ・フィックス研究員=同評議会のウェブサイトから

 トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領による15日の米アラスカ州アンカレジでの会談では、ウクライナでの停戦に向けた具体的な進展は示されなかった。米外交問題評議会のリアナ・フィックス研究員に評価を聞いた。

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 ――会談をどうみましたか。

 ロシアにとっては明らかな成功でした。冒頭のあいさつは予想された以上に友好的で、温かい雰囲気でした。ロシアが米国の敵対国であることを考えれば異例です。ロシア側は(ウクライナ侵攻後の)国際的な孤立状態から再び表舞台に戻ったことを喜んでいました。

 共同記者会見を見る限り、会談前と会談後の状況は何も変わっていないようです。両首脳の昼食会も開かれず、「ディール(取引)」を発表するのが大好きなトランプ氏が会見でディールを発表せず、「ディール」という言葉を使うことに慎重でした。プーチン氏のウクライナ侵攻の「根本的な原因」についての要求も従来と変わっていませんでした。トランプ氏の態度は、あまりに友好的だったとも言えるでしょう。

 一方、ロシア側が何も譲るこ…

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