飼料用米を使って育てられている豚=平田牧場提供

 全国的な米不足に伴い、ブランド豚などのエサに使われる飼料用米も不足している。主食用米の価格が高騰し、飼料用米から主食用米の栽培に戻す農家が相次いでいるからだ。肉の品質維持を心配する声も出始めている。

 豚のエサは、トウモロコシや大豆かすが一般的だ。しかし、国内で米の消費量が年々減少してきたため、飼料用米の生産に補助金が支払われるようになった。畜産農家側も開発を進め、ブランド豚やブランド牛では、米が含まれたエサを使うことも増えてきた。

面積も収量も減少の見込み

飼料用米を使って育てられている豚=平田牧場提供

 「こめ育ち豚」のブランドで知られる平田牧場(山形県酒田市)は、国内産の飼料用米が45%含まれた飼料を使う。同牧場の池原彩研究・開発室長によると、飼料用米を使って育てた豚の肉は、うまみ成分が多く含まれ、風味や口溶けがよく、甘みが感じられるという。

 同牧場は2023年産は約1…

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