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 人工知能(AI)の持続可能な開発に向けて国際的な枠組みづくりを目指す「AIアクションサミット」が10日、パリで開幕する。100カ国近くの政府代表やIT企業のトップ、研究者らが集い、2日間にわたってAIの発展や規制について意見を交わす。開催国のフランスは米中の競争が激化するAI分野で欧州の存在感を高めることを狙う。

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 サミットでは、マクロン仏大統領とインドのモディ首相が共同議長を務め、11日までの会期中に円卓会議や夕食会などが開かれる。米国からはバンス副大統領、中国からは張国清副首相が出席。米欧やアジアのIT企業トップらも顔をそろえ、研究者やNGOのメンバーを交えて議論する。仏大統領府によると、参加者は約1500人に上るという。

 仏政府はサミットを通じて、医療など公益性の高い分野で使われるAIの開発に必要なデータを研究者らに提供する基金の設立を目指している。共催国のインドを始め、サミットに参加する国や企業から幅広い賛同を得て、できる限りの資金を確保したい考えだ。

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ブリュッセルで2025年2月3日、コスタ首脳会議常任議長とあいさつを交わすフランスのマクロン大統領(右)=ロイター

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