オンラインで記者会見するNPO法人ピースデポ特別顧問の梅林宏道さん

 米国がこれまでに行った核爆発を伴わない未臨界実験を巡り、一般に公表されていなかった実験の存在が明らかになったと、NPO法人ピースデポ(横浜市)が15日、発表した。情報公開請求を行ったところ、07年に実施した実験の存在が新たに確認されたという。オンラインで会見したピースデポ特別顧問の梅林宏道さんは「未臨界実験の動向を注視し反対し続けることが、核実験再開への歯止めになる」と語った。

 米国は1997年以降、地下核実験を行っていないが、備蓄核兵器を維持するために核爆発を伴わない未臨界核実験を実施している。これまで、2021年9月に米国立ロスアラモス研究所が実施した「ナイトシェードC」が最後に行った実験で、32回目だとされてきた。

 だが、昨年6月の国際会議で米エネルギー省・国家核安全保障管理局(NNSA)は、これまでに「33回実施した」と発表。「1回」のずれが生じたため、梅林さんは同9月に米情報自由法に基づき、「33回目の未臨界核実験の実施日とコードネーム」の開示を請求した。

 梅林さんによると、今年2月…

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