米国の名門ペンシルベニア大が、男性として生まれ、女性として生きるトランスジェンダーの選手について、スポーツ大会に女性として参加することを認めない方針を決めた。同大と米政権が合意を交わし、双方が1日発表した。「性別は生物学上の男女しかない」と主張し、トランスジェンダーの権利擁護に否定的な現政権の方針に沿う形の対応をとった。
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同大をめぐっては、2022年にトランスジェンダー女性のリア・トーマス選手が、同大から全米大学体育協会の大会に女性として出場して優勝していたが、この記録も見直すという。
トランプ大統領は2月、トランスジェンダー選手の女子大会への参加を禁じる大統領令に署名した。同大に対しては、トーマス選手を大会に出場させたことなどが生物学上の女性に不平等を強いているとして、米教育省が連邦法違反の疑いで調査を始め、4月に違反を認定。先立つ3月には同大に対する約1億7500万ドル(約251億円)の連邦資金も凍結していた。