東京ガスが、米国での天然ガス事業に力を入れています。4月には米石油大手企業から米南部テキサス州の権益の一部を780億円超で取得を決めるなど大型投資にも踏み切りました。世界では天然ガスの需要増が見込まれる中、投資の狙いや米国市場の魅力を、笹山晋一社長に聞きました。
――米国での天然ガス事業への大型投資について、狙いを教えてください。
「天然ガスは、化石燃料ではありますが、排出する二酸化炭素(CO2)は非常に少なく、世界的にも再評価されてきています。テキサス州などは、電力・ガス需要の伸びが期待されますし、データセンターに対する需要もあります。液化天然ガス(LNG)の輸出ターミナルも増えていくということで、成長が見込める市場だと思っています」
――4月に780億円超で獲得した権益は、もともと権益を持っていた土地に隣接していますね。
「(天然ガスの)輸送のパイプラインが共用で使えるメリットがあります。権益を持つ場所はある程度集約化することは、資産効率をあげる上で重要です。例えるなら、コンビニを建てるにも場所を集中させた方が、輸送する際の効率が良いのと同じです」
――新しく獲得した権益の天…