ヘグセス米国防長官は31日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議（シャングリラ・ダイアローグ）」（英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援）で演説した。中国が大規模に軍備を増強し、「目標達成のために軍事力を使用する意欲を高めている」と指摘。「（インド太平洋）地域の現状を根本的に変えたいと望んでいる」と強く非難した。
ヘグセス氏は、中国が南シナ海の近隣諸国や台湾に対し嫌がらせをしていると指摘。「近隣諸国や世界に対する中国の行動は、緊急の警鐘を鳴らしている」と述べ、対応が急務だと訴えた。
台湾有事をめぐっては、「習近平（シーチンピン）国家主席が2027年までの台湾侵攻の準備を軍に命じたことが公になっている」と語った。「トランプ（米）大統領は自分の任期に、中国が台湾を侵攻することはないと述べている」とし、抑止に取り組むとした。中国による台湾の武力統一の試みは「インド太平洋地域と世界に壊滅的な結果をもたらす」とも牽制（けんせい）した。
またヘグセス氏は、インド太…
