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アジア安全保障会議で演説するヘグセス米国防長官=2025年5月31日午前8時38分、シンガポール、長島一浩撮影

 米国のヘグセス国防長官が31日、朝日新聞の書面インタビューに応じた。ヘグセス氏は日米が中国による脅威に直面しているとし、「第一歩として、脅威の危険性を反映した防衛費の確保が必要だ」と述べて日本に防衛費の増額を求めた。「全同盟国や友好国が今、より多くのことをするべきであり、その中には日本も含まれる」とも語り、迅速に行動する必要があると訴えた。

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 ヘグセス氏は、中国が前例のないペースで軍備を増強し、「インド太平洋地域を支配するために軍事力を使用する意欲を高めている」として、「日米が直面する脅威について、厳しい現実に向き合うことの緊急性をいくら強調してもしすぎることはない」と述べた。

 また米国にとって中国への対応が「最優先事項だ」とした上で、「中国への抑止を優先するためには、我々の同盟国や友好国とともに厳しい決断を下さなければならない」と指摘。欧州の同盟国が、国内総生産(GDP)比で5%の防衛費支出に向けてより大きな責任を果たそうとしているとし、「アジアの同盟国と友好国は、北朝鮮のみならず、共産主義中国によるより手ごわい脅威に対応するため、防衛費において欧州の国々を手本とすべきだ」と主張した。日本をはじめとする同盟国や友好国に対し、「インド太平洋の集団防衛において役割を果たすことを期待している」とも述べた。

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