米エヌビディアのロゴ=ロイター

 人工知能(AI)などに使われる米国産高性能半導体について、マレーシア政府は14日、搭載した製品の輸出や荷物の積み替えなどに許可の取得を義務づけると発表した。AIの開発を巡って米中がしのぎを削る中、米エヌビディア製半導体を搭載した機器がマレーシア経由の貿易のさなかに行方不明になった事件を受け、規制を厳格化した格好だ。

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 同国の投資貿易産業省は14日の発表で、新たな措置について「規制の隙間を塞ぐ」ためだとし、措置の更なる見直しも進めていると記した。輸出規制の回避や、違法な貿易に対しては「断固とした対応をとる」とした。

 米ブルームバーグ通信は4日、トランプ米政権がマレーシアとタイに対しAI向け半導体の輸出規制の適用を検討していると、関係者の話として報じていた。2022年以降、米国が半導体輸出を厳しく規制してきた中国への「迂回(うかい)輸出」を防ぐ狙いがあるとされ、マレーシアは米国の措置を回避しようと規制強化を急いだ可能性もある。

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