Trump’s Tactics Mean Many International Students Won’t Make It to Campus

米アリゾナ州立大学はこの秋、留学生数が減少する見込みだ=2020年1月、ニューヨーク・タイムズ

 この秋、多くのイラン人は米国の大学に留学しないだろう。その一方で、(入学許可を得たにもかかわらず)キャンパスにたどり着けずにいるアフガニスタン出身の学生もいる。

 米国に最も多くの留学生を送り出している上位2カ国の中国とインドの学生でさえ、トランプ政権が国外からの渡航者の入国を遅らせたり、思いとどまらせたりするために新たに導入した複雑な障壁に戸惑っている。

 米政府による学生ビザの審査強化と、トランプ大統領が導入した(特定国に対する)入国禁止措置により、米国の大学に新規入学する留学生の数は確実に減ると見られる――しかも大幅に。

 米国務省が公表した数字によると、1年前には約100万人の留学生が米国で学んでいた。留学生の入学に関するデータは秋まで発表されない見通しだが、高等教育機関はすでに減少の痛みを感じており、その影響を深く懸念している。

 近年、多くの学校で留学生の数は増加していた。しかし、政府や各種機関と連携して国際教育を推進する非営利団体「米国際教育研究所」が500以上の大学などを対象に実施した調査によると、この春、海外からの出願者が減少したと答えた学校は35%に上り、(新型コロナウイルスによる)パンデミック以降で最大の減少となった。

 専門機関の国際教育者協会(NAFSA)によると、中国とインドでは過去数カ月にわたり、学生向けのビザ面接の予約がほとんど、あるいは全く取れない状況が続いているという。同団体の分析では、ビザ問題が継続した場合、米国の大学に新規入学する留学生数は今秋、全体で30~40%減少し、15万人減る可能性がある。

 米国の政治情勢への不安から、米国への留学を完全に断念した学生もいる。また、仮に入国できたとしても、インターンシップへの応募や家族に会うための休暇中の帰国など、他の学生には可能なことができず、事実上身動きが取れなくなることを心配して、留学を避けている学生もいる。

  • 【注目記事を翻訳】連載「NYTから読み解く世界」

トランプ政権による大学への様々な脅しや学生ビザの発給の遅れによって、留学生数が減り始めたアメリカの大学。それがもたらすのは、大学のビジネスモデルの転換や、人材や才能の損失だと指摘する声もあります。

 コロンビア大学のようなエリ…

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