米政治専門メディア「ポリティコ」などは27日、トランプ政権が同日付で、世界各国の米国大使館や領事館に対し、米国へ留学する人が学生ビザを取得する際に受ける面接の新たな予約の受け付けを一時停止するよう命じた、と報じた。
ポリティコは独自に入手した内部文書を根拠に報じた。それによると、政権は、米国にこれから留学する学生について、学生らのSNSでの発信内容を必ず審査することを検討している。この準備のために面接を止めるという。文書にはルビオ国務長官の署名があるという。
報道された文書によると、対象はFビザ、Mビザ(学生向け)、Jビザ(交流訪問者向け)としている。
停止する期間について、文書は「(国務省側が大使館側に)さらなる指示を出すまで」とし、指示は「今後数日内(the coming days)」に出すとしている。
米国務省のブルース報道官は同日の会見でこの報道について問われ、否定も肯定もしなかった。その上で「我々はビザ申請者を審査するためにあらゆる手段を使う。主権国家として、誰がなぜ入国しようとしているのか、何をしてきたのかを知る権利があり、それによってここ(米国)で何を知るつもりなのか判断しようとしている」と述べた。
米国では、新学期が9月に始まる。ポリティコは「実行されれば、学生ビザの発給手続きが大きく遅れる可能性がある」としている。
米国向けのビザを取得するには、原則、大使館や領事館などで面接を受ける必要がある。