2025年2月3日、米ワシントン近郊のポトマック川から引き揚げられるアメリカン航空の機体の一部=AP

 米国の首都ワシントンで1月29日に起きた旅客機と米軍ヘリコプターの空中衝突事故で、地元消防や軍、沿岸警備隊などの捜索チームは4日、搭乗していた67人の遺体をすべて収容したと公表した。米メディアによると、米国内で多数の搭乗者が死亡した航空機事故は、2009年にニューヨーク州バファローで50人が亡くなった墜落事故以来となった。

  • 事故の原因は 焦点あたる三つのポイント

 事故直後から、氷片が浮くポトマック川で、ダイバーが潜水して捜索にあたっていた。3~4日にかけて旅客機のエンジンや翼などが水中から引き揚げられた。機体の引き揚げ作業は今後も続き、その後、ヘリの回収に移るという。

 一方、事故調査にあたる国家運輸安全委員会(NTSB)は4日、複数のレーダーの情報をもとに表示される航空管制塔のディスプレーには、衝突時のヘリの高度は300フィート(約90メートル)と表示されていたことを明らかにした。

 レーガン空港に離着陸する旅客機との衝突を避けるため、この空域でのヘリの最大高度は200フィート(約60メートル)と定められている。

 ただ、NTSBによると、航…

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