トランプ米大統領が発表した英国との貿易合意をめぐり、米欧のメディアは市場が肯定的に受け止めたと報じた。ただ、米国にとって英国は貿易黒字を計上していて比較的合意しやすい相手国だった。今回の合意は「手頃な成果」に過ぎないとする冷静な見方も出ている。
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ロイター通信などによると、米大企業を幅広く網羅する株価指数「S&P500」が0.58%上昇して8日の取引を終えたほか、9日には豪州や台湾の市場でも主要な株価指数が0.49~1.81%上がった。ロイターは「米英の貿易合意が、ほかの国との関税交渉の進展に対する期待を高めた」としている。
ドイツの国際公共放送ドイチェ・ウェレは、「トランプ氏が(高関税政策によって)自ら引き起こした貿易戦争を緩和できるかどうか、(各国の)投資家は注視している」と指摘。今回の合意が、投資家を安心させるための一歩になりうるとした。また、英国が2020年に欧州連合(EU)から離脱して以来、各国との貿易拡大を目指してきたことも背景事情として挙げている。
「明日にも破棄が可能」
一方、英BBCなどによると…