米議会上院は8日、トランプ大統領が駐日大使に指名した実業家のジョージ・グラス氏の人事を賛成多数で承認した。近く日本に赴任し、関税や安全保障をめぐる日本側との交渉に臨む見通しだ。
グラス氏は第1次トランプ政権では駐ポルトガル大使を務めた。承認に向けた3月13日の上院外交委員会の公聴会では「米国第一」を掲げ、「関税や対日貿易赤字の削減について厳しい対話をするつもりだ」と発言。在日米軍の駐留経費の日本側負担をめぐっても「間違いなく負担増について日本側に話す必要がある」と述べるなど、日本側に強い姿勢で臨む考えを示していた。
グラス氏は2016年や24年の大統領選でトランプ氏を支えた大口献金者。オレゴン州出身で、投資銀行や不動産業を営んできた。