遺伝子検査によってかかりやすい病気や体質、自分のルーツなどを判別する米国の遺伝子検査サービス会社「23アンド・ミー(23andMe)」が23日、破産にむけた手続きを進めていることを発表した。革新的なビジネスとして注目を集めていたが、遺伝子情報の大量漏洩(ろうえい)なども起こし、業績が悪化していた。
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同社は2006年創業。採取した唾液(だえき)を郵送することで手軽に遺伝子検査ができるサービスとして急成長した。顧客数は約1500万人にのぼる。最高経営責任者(CEO)のアン・ウォジスキ氏は米グーグル共同創業者セルゲイ・ブリン氏の元妻としても知られる。
しかし、23年にサイバー攻撃を受けて約700万件の遺伝子情報が漏洩。AP通信によると、ビジネスモデルの確立にも苦心して業績が悪化し、昨年11月には従業員の4割の約200人を解雇していた。同社は米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請しており、売却を進めている。
「究極の個人情報」、日本でも課題
遺伝子検査自体は病気のリス…