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2025年6月27日、米ホワイトハウスで記者会見し、質問を受けるため記者を指すトランプ大統領=AP
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 トランプ米政権が各国・地域と続ける関税交渉の行方が混沌(こんとん)としてきた。7月9日の「交渉期限」を約2カ月延ばす案が出る一方、トランプ大統領はカナダに対して交渉の打ち切りを通告。日米間の協議も難航しており、着地点は見えない。

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 「レーバーデー(労働者の日)までに決着できるだろう」。関税交渉を担当するベッセント財務長官は27日、米FOXビジネスにこう語った。レーバーデーとは9月1日の米国の祝日。米政権は「相互関税」の一部税率を7月9日まで停止して、各国・地域との交渉を進めているが、この期限を延長する可能性にふれたものだ。

 ベッセント氏は、18の重要な貿易相手国・地域と優先的に交渉を進めていると説明。7月9日を念頭にこのうち10~12の相手との合意を目指し、その後に別の20の貿易相手との交渉に移り、9月1日までに完了させる考えを示した。ただ、日本については言及しなかった。

 背景には、米国の想定どおり…

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