記者会見するFRBのパウエル議長=2024年11月7日、ワシントン、榊原謙撮影

 米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)は18日、3会合連続となる利下げを決めた。物価高(インフレ)に一定の落ち着きがみられることを踏まえた。一方で、これまで「年4回」としていた2025年中の利下げ見通し(中央値)については、「年2回」に下方修正した。

 17、18日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)で決めた。下げ幅は前回11月会合と同じ0.25%。新たな政策金利は年4.25~4.50%で、ピーク時からは1.0%幅低い水準となる。

 22年6月に9.1%を記録した米消費者物価指数(CPI)の上昇率は、9月には2.4%まで下がった。FRBは政策金利を高く保ちすぎることによる雇用への悪影響に配慮し、9月に利下げを開始していた。

 ただ、FOMC参加者が3カ月ごとに更新する先行き見通しでは、25年の利下げ(0.25%幅想定)回数が、前回9月時点に比べて2回分減った。市場では、年明けの次回会合でいったん利下げを休止するとの観測がある。

 足元では、CPI上昇率が2カ月連続で加速し、直近11月は2.7%となるなど、インフレ圧力がしぶとく残っている。年明けに就任するトランプ次期大統領の政策が、インフレを再燃させかねないことへの懸念もくすぶる。

 FRBのパウエル議長は18日午後2時半(日本19日午前4時半)から記者会見し、決定内容を説明する。

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