5日後、青カビを混入させた紅麴(右)では青カビが増えた場所で紅麹菌が増殖できず、コメの表面は青緑っぽくなった。コロニーも観察できた。混入させていない紅麴(左)は一部が赤色になっていった=琉球大学の橘信二郎准教授提供

 小林製薬(大阪市)の紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が相次いでいる問題で、原料から見つかった「プベルル酸」は青カビ由来とされる。ただ、青カビが生えていたのなら、見た目で分かるのではないか。紅麴を専門とする研究者が、紅麴菌を培養するコメに意図的に青カビを混入させる実験をおこなったところ、意外な結果となった。

 20年以上、紅麴の研究を続ける琉球大学(沖縄県)の橘信二郎准教授(応用微生物学)が、今回の一連の健康被害が報道された後、実験をおこなった。実験結果は未発表で、朝日新聞の取材に明らかにした。

 橘准教授は、三角フラスコ(…

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