小林製薬は14日、健康被害が出た紅麴(こうじ)サプリの原料を製造していた、子会社「梅丹本舗」(和歌山県紀の川市)の工場を6月末で閉鎖する、と発表した。小林製薬は昨夏に紅麴事業からの撤退を表明。さらに、売り上げが低迷していた「古式梅肉エキス」など梅丹ブランドの製品の販売を今年3月末で休止したことが閉鎖の理由という。
梅丹本舗は小林製薬が2019年に買収した企業で、紀の川市の工場では約40人が働いていた。今後、再就職先を探す支援などをするという。
小林製薬では、紅麴原料を生産していた大阪工場(大阪市)を23年末に老朽化のために閉鎖。生産設備を梅丹本舗の工場に移して、生産を続けていた。厚生労働省などの立ち入り検査では、健康被害の原因とされる青カビが、この工場でも培養タンクのふたなどから見つかっていた。