(21日、第107回全国高校野球選手権島根大会準々決勝 松江南7―6飯南)
1点ビハインドの八回、2死満塁のピンチ。飯南のマウンドに、エース右腕・宮岡翼投手(3年)が上がった。「いつでも出られるように」と、四回からブルペンで調整していた。
地面をはうような球を繰り出すアンダースロー。相手打者をリズム良く2ストライクに追い込み、最後は外角低めの直球で二ゴロに仕留めた。「最初から100%の力で投げたのがよかった」
身長172センチ、体重60キロ。もともとは斜め上から腕を振り下ろすスリークオーターだったが、いろいろな投球フォームを試すうちに、アンダースローが一番、制球力が上がった。
球速は速くないが、「打者の目線から遠い低めへの制球」が持ち味。この日は、直球、スライダー、シンカーを低めに集め、九回も無失点で切り抜けて味方の反撃を待った。
昨年に続く準決勝進出は逃したが、「やれることはやった。悔いはないです」。