「リンダはチキンがたべたい!」(4月12日公開)監督のキアラ・マルタさんとセバスチャン・ローデンバックさんにインタビューしました。
子ども向けの良質な映画がない!
子ども向けだからとレベルを下げてはいけない!
あえて物語に謎を残したい!
完璧な絵を描いてはいけない!
でもキャリアのあるアニメーターほどこの考えを分かってくれない!
といった内容でした。
8歳のリンダは母ポレットと郊外の団地でふたり暮らし。ポレットの指輪を盗んだという理由で叱られますがぬれぎぬと分かり、「おわびに何でもするわ」「じゃあ明日はパパの作ってくれたパプリカ・チキンが食べたい!」。それは1歳のころ亡くなった父親の唯一の思い出。しかしポレットはまるで料理ができない! おまけに鶏肉を買おうにもストライキで店はどこもやってない!
まず映像が目を引きます。筆で描いたようなザックリとした線で、ディテールは落とし、強弱は自在、輪郭は閉じず、色は一つのキャラにつき一つの色でベタ塗り。フォルムも自由で緩やかで、生き生きと弾むような動きに重点が置かれます。動きこそ存在。動きこそ命。
ローデンバックさんが前作「…