同性婚を認めない今の法制度を「合憲」とした唯一の一審・大阪地裁判決が25日、大阪高裁によって覆された。原告らは「声が届いた」と喜びの声を上げた。この日までに判決を出した5高裁が違憲と判断し、今後は舞台が最高裁に移る。
本多久美子裁判長が判決の要旨を読み上げるのを、同性カップルの原告らは大きくうなずき、時に涙を流しながら聞いた。閉廷後、抱き合ったり、弁護士と手を握り合ったりして喜びをかみしめた。
判決後の会見で、京都市に住む会社員の坂田麻智(まち)さん(46)は「唯一の合憲判決は間違いだったと示していただいた」と評価した。「力強い、心強い、原告に寄り添ってくれた判決だった」
パートナーで会社員のテレサさん(41)も「みんなの声が届いた」と笑顔を見せた。「最後に(国会)議員が動いてくれないと何も変わらない」とも訴え、立法の後押しになることへの期待を語った。
パートナーシップ制度は差別を固定化する、結婚は単に子を産み育てるためのシステムではない、同性婚を認めても反対する人に影響は与えない――。そうした原告らの訴えを、この日の判決は正面から受け止めた。
とりわけ原告らが注目したの…