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八回裏創価1死満塁、代打の高橋が右前に勝ち越しの適時打を放つ=2024年7月23日午後1時10分、スリーボンド八王子、吉村駿撮影

(23日、第106回全国高校野球選手権西東京大会準々決勝 創価7―6早大学院)

 前日夜、悪天候で中断し2日間にわたった試合を決めたのは努力家の3年生の一振りだった。

 八回裏、1死満塁。試合再開直後に早大学院に1点を取られ、同点にされていた創価にとって、絶好の勝ち越しのチャンス。創価の堀内尊法(たかのり)監督が動いた。

 代打を告げ、打席に送ったのは高橋球児(3年)。今大会、これまで2打席しか立っていないが、「いつも一生懸命に練習を頑張る高橋にかけた」。

 つなぐ打撃を心がけ、バットを短く持った高橋は3球目の直球を右前にはじき返す。適時打になり、勝ち越し。これで打線が火がつき、この回一気に4点をあげ、再び、試合の主導権を握った。

 堀内監督は、この回を「勝負」とみていた。「(負けていた)相手にとってみれば、仕切り直しの良い機会。守りに入っていては負けると思っていた」

 試合後、堀内監督は期待に応えた高橋にこう声をかけた。「たいしたもんや。やっぱり頼もしいわ」。高橋は「準備はいつでもできていた。チームのためプレーするだけです」と照れくさそうに笑った。=スリーボンド八王子(吉村駿)

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