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大阪維新の会の会合であいさつする吉村洋文代表=2025年7月30日午後7時30分、大阪市中央区

 地域政党・大阪維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は30日、大阪市内で開かれた党会合で、市を廃止して特別区に再編する「大阪都構想」や参院選で公約の柱として掲げた「副首都構想」について、「我々にとっての命題だ。これから大きく動くことになると思うので、腹をくくって一緒にやっていきましょう」と呼びかけた。

 吉村氏の発言は、維新が看板政策として掲げてきた都構想への再挑戦に強い意欲をにじませた格好だ。

 吉村氏は会合で、「大阪府と大阪市がバラバラでやっているところが副首都を担うようなことはできない」とし、副首都構想を実現する前提条件として都構想の必要性を強調。これまでに都構想の是非を問う住民投票が僅差(きんさ)で2度否決された経緯に触れつつ、「都構想というか、副首都にかける思いは全く潰(つい)えませんし、大阪維新の代表として必ずこれを皆さんと一緒にやり遂げたい」と訴えた。

 大阪維新では、大阪・関西万博が閉幕する今秋を見据え、都構想の新たな制度設計案の検討が進められている。吉村氏は案の検討にあたり、「3度目に挑戦しますという宣言ではない」とも説明してきたが、今回の発言は一歩踏み込んだ形だ。会合に出席した議員は「吉村氏は都構想に再挑戦するつもりなんだろうと感じた」と語った。

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