昨年11月の兵庫県知事選で政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が地域政党・兵庫維新の会所属の岸口実県議から紙で情報の提供を受けたと主張していることをめぐり、日本維新の会の岩谷良平幹事長は19日、党内の調査結果を公表した。岸口氏は「自分が手渡したと言われても反論のしようがない」と話したという。
岸口氏は、斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などを内部告発した文書を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)の副委員長で、県議会第2会派「維新の会」に所属し、昨年12月まで会派の団長を務めていた。
岩谷氏はこの日の会見で、岸口氏が聞き取り調査で民間人と一緒に立花氏と面会したことを認めたと説明。岸口氏は「どちらが実際に手渡したのかは少し記憶もおぼろげだ。同席をしたことは軽率だったと反省している」と語ったという。
岩谷氏は「百条委の副委員長という立場にありながら立花さんに文書を渡した、もしくは渡す場に立ち合ったことは軽率だった」と指摘。今後、調査報告書としてまとめて兵庫維新に提出し、処分の判断はゆだねるとした。
この問題をめぐっては、立花氏が自身のSNSなどで、知事選の期間中に岸口氏と会い、告発した元西播磨県民局長(故人)に関する内容のほか、百条委員会の委員だった竹内英明・前県議(故人)らを「黒幕」などと主張する文書を提供されたと主張。維新の吉村洋文代表が事実関係を調査するよう岩谷氏に指示していた。