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厚生労働省が入る合同庁舎=東京都千代田区

 脳死の人から提供された心臓が医学的な緊急性がきわめて高い患者に優先して移植されるよう、厚生労働省は23日、基準を見直す方針を決めた。今後、肺など他の臓器についても、優先順位の見直しを進める。厚労省の専門家委員会で了承された。

 移植を受ける患者は、血液型や抗体などの条件に合う候補者の中から、医学的な緊急性や年齢、待機年数などの基準を考慮して決まる。基準は臓器によって異なり、心臓では現在、補助人工心臓を装着している状態などに該当する患者を緊急性が高いグループとして最も優先している。

 ただ、このグループに該当する患者は全体の7割を占め、実際には待機年数の長さなど、他の基準が優先度に反映されやすくなっていた。医学的な緊急性についての基準は1997年に制定されており、医療技術の進歩などで状況が変化しているものの、一度も改正されていなかった。

 新しい基準では、心臓移植を…

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