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海の人類史の特別展示について説明する東京大の海部陽介教授=2024年7月4日、東京都千代田区丸の内、川原千夏子撮影

 縄文人はマグロを食べ、こだわりのアクセサリーで着飾っていたのかもしれない――。私たちの祖先、ホモサピエンスが海とどう関わり、現代社会は海とどう向き合うべきかを考える特別展示「海の人類史-パイオニアたちの100万年」が東京・丸の内で5日から始まった。

 ホモサピエンスが日本列島に現れたのは3万8千年前ごろ。海を渡ってやってきたと考えられている。

 展示されているのは、こぶし大ほどはあるマグロの骨に、骨で作られた釣り針や軽石の浮き。波怒棄館(はぬきだて)遺跡(宮城県気仙沼市)から出土した縄文時代の痕跡の数々だ。

写真・図版
縄文時代の波怒棄館遺跡(宮城県気仙沼市)から出土したマグロの骨(右)と解体や漁に使っていたとみられる道具=東京都千代田区丸の内

東日本大震災後の発掘調査で、6千点以上のマグロの骨が見つかり、「縄文のマグロ漁集落」として注目を集めた。

 同じ遺跡からは、石の刃が刺…

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