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山形県警山形署から送検される岸波弘樹容疑者=2025年5月15日午前9時40分、山形市、安斎耕一撮影

 SNSで自殺願望をほのめかしていた10~20代の若者に連絡をとり、自殺を手伝ったとして、自殺幇助(ほうじょ)などの容疑で逮捕、起訴された男が、さらに別の10代女性を誘拐した疑いで逮捕された。被害者は判明しただけで5人にのぼり、4人が死亡している。SNSに自殺願望を書き込み、事件に巻き込まれる例は後を絶たない。

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福島で山形で… 5人とSNSで連絡、4人が死亡

 男は福島市永井川の無職、岸波弘樹容疑者(36)で、1月31日に福島県警に逮捕された。その際の容疑は、同9日に同県田村市内の林道に止めた軽乗用車内で、同県いわき市の20代女性が自殺するのを手助けしたというものだった。

 県警が女性のスマートフォンなどを調べたところ、岸波容疑者が自殺の道具を準備した疑いが出てきたという。

 捜査の過程で、岸波容疑者がほかの死亡事案にも関与している疑いが浮かんだ。

 県警はまず、昨年6月に宮城県の20代男性と埼玉県の19歳男性が、福島県喜多方市内の空き地のテント内で自殺した事案について、男性らの自殺を助けたなどとする容疑で岸波容疑者を再逮捕。

 さらに、昨年7月にも喜多方市内の山中のテントで、同県内に住む18歳未満の女性の自殺を手伝い、途中でやめたとする疑いなどで再逮捕した。

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