Smiley face
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女子5キロフリー(立位)で優勝し、表彰式で笑顔を見せるイリーナ・ブイ(中央・ウクライナ)。左は2位の阿部友里香(日立ソリューションズ)、右は3位の出来島桃子=2025年1月9日、札幌市の白旗山競技場、吉田耕一郎撮影
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 1月8、9の両日、札幌市清田区の白旗山競技場で開かれたパラ・ノルディックスキーのアジアカップ札幌大会には、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナから2人の選手が参加した。

 女子のイリーナ・ブイ(29、立位)は、5キロフリーで優勝、スプリントクラシカルで3位、男子のグリゴリー・ボウチンスキーも5キロフリーで3位に入るなど活躍した。

 イリーナ・ブイは北京パラリンピックのバイアスロン女子10キロ(立位)の金メダリスト。スプリントクラシカルの表彰式後、記者会見でウクライナでの練習環境や困難な点、ロシア選手への思いなどを語った。

――今、どういう環境で競技を続けていますか?

 戦争前と比べて、いろいろなことが難しくなりました。例えば移動です。いまはウクライナから飛行機が飛ばないので、隣国のポーランドに移動して、そこから飛行機に乗って移動しなければなりません。残念ながら、人間なので、今の戦争という状況に少し慣れてきました。とても悲しいことです。ただし、どんな状況があっても私たち選手ができることを続けなければなりません。置かれた状況の中で自分のベストを尽くすしかないと思います。私はウクライナの旗を背負っているので、毎回ベストをつくしてやっていくしかないです。選手としてはモチベーションは一つだけ。結果を出すことです。

――現在はウクライナ国内で練習をしていますか?

 国内で練習しています。この大会後も、他の選手と一緒に帰国してウクライナの西側にあるリビウのリハビリテーションセンターで合宿、練習を続けます。そこは雪もあります。

――来年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季パラリンピックの目標を教えてください。

 私は目標を設定しないスタン…

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