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 青みがかった透明な体で海面を漂い、刺された時の痛みから「電気クラゲ」とも呼ばれる「カツオノエボシ」。日本の海岸にもたびたび流れ着き、危険生物として知られるが、実は卵や精子などの配偶子はこれまで見つかっていない。どこで生まれ、どうやって育つのか――。東海大などのチームが謎の解明に挑んだ。

 カツオノエボシはクダクラゲの仲間で、世界中の海にすむ。夏から秋にかけて海水浴場などに打ち上げられ、触手に触ると電気が走ったような激痛に襲われるとして、毎年注意喚起が出される。ただ、長期間の飼育が難しく、これまで配偶子が見つかったこともないという。

 チームはブドウの房のような形で、体の他の部分からある時点で切り離される「生殖枝」と呼ばれる器官に注目。近い種との比較などから繁殖に関わると考えられてきた場所だからだ。

 精子や卵といった配偶子は、普通の体細胞の半分の染色体を持つ。それが受精して、新たな一つの細胞になる。チームは生殖枝など体中の細胞を調べて、染色体の量を確かめた。

写真・図版
カツオノエボシの生殖枝=東海大の小口晃平講師提供

カツオノエボシはどこで生まれる?

 だが、染色体が半分しかない…

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