高気圧に覆われて全国的に晴れた29日、群馬県桐生市で今季最高タイ記録となる39.9度を観測するなど、厳しい暑さに見舞われた。気象庁によると、猛暑日(35度以上)を観測した地点は、同日午後5時までに322地点に上り、比較できる2010年以降で最多となった。
- 夏に多発、バッテリー充電中の事故 車内も航空機内も最大警戒
同庁によると、岐阜県の郡上市(39.8度)や大垣市(39.6度)、兵庫県西脇市(39.7度)など、日差しが強く、風が弱かった内陸部を中心に、40度に迫る地点が相次いだ。岩手県北上市(38.3度)や福島県会津若松市(38.8度)など33地点で観測史上1位の記録を更新した。
30日も福岡県や大分県で40度の猛烈な暑さが予想されている。広い範囲で晴れ、各地で猛暑日が続出する見通しという。
一方、台風9号は31日ごろまで、小笠原近海でほとんど停滞する見込み。その後、勢力を維持したまま北上し、8月2日以降は本州の太平洋側で警報級の高波や暴風となるおそれもある。気象庁は「特に海のレジャーを予定する人は、最新の情報に留意してほしい」としている。
同庁によると、29日午後3時には父島の北北東約160キロをゆっくりした速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートル。
台風の動きが遅いことや、日本付近の高気圧の張り出しの予想が難しく、予報円が大きい。西寄りのルートを通った場合は、本州の太平洋側でもトラックが横転するくらいの風が吹いたり、雨が強まったりするおそれもあるという。