東急電鉄は17日、東京都大田区の東急蒲田駅と約800メートル離れた京急蒲田駅に線路を通し、羽田空港と渋谷方面を直結させる「新空港線」(通称・蒲蒲線)について、国土交通省に営業構想の申請を行ったと発表した。構想から40年あまり、区の大きな懸案だったが、訪日外国人客(インバウンド)の増加が追い風になり、事業化への第一歩を踏み出した。
この日、都市鉄道等利便増進法に基づき、同社が営業構想を、同社と区が出資する第三セクター「羽田エアポートライン」が2041年度末頃までに整備を終える予定の整備構想を申請した。区は早ければ30年代の開業を目指すとしている。
国交相が認定すれば、新路線で利便性を高める「速達性向上計画」を同省に提出する。この計画が認定されれば、鉄道事業法に基づく事業認可とみなされる。東急グループの広報担当者は「国際競争力の向上とともに、蒲田駅周辺の活性化も目指したい」と話した。
二つの蒲田駅は、徒歩で移動すると10分以上かかる。計画では「第一期」として、東急多摩川線の矢口渡駅と蒲田駅に地下のホームを作り、京急蒲田駅まで地下でつなぐ。「第二期」に京急蒲田駅までつながった線路を延ばし、京急空港線に乗り入れる構想だ。
構想は1982年から 停滞してきた理由は
1982年に構想が持ち上が…