ベトナム・ハノイで2025年4月14日、握手を交わす中国の習近平国家主席(左)とベトナムのトー・ラム共産党書記長=ロイター

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は14日、今年初の外遊先となるベトナムの首都ハノイでトー・ラム共産党書記長と会談した。各国が米国の「トランプ関税」に振り回される中で、習氏は国際貿易体制の安定や経済協力の強化を掲げて関係国を取り込み、国際社会で存在感を高める狙いだ。

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 両国は約40項目の合意に署名する見込み。ロイター通信によると、両国をつなぐ鉄道建設に関する内容が見込まれる他、ベトナム側は国防や警察分野での協力促進にも前向きな姿勢だという。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は中国の最大の貿易相手で、中でもベトナムは2016年以降、域内10カ国の中で毎年トップに。中国企業のベトナム向けの投資も活発化している。対米輸出で大きな打撃が見込まれる中、経済連携のさらなる深化を働きかけるとみられる。

ベトナムは「バランス」腐心

 習氏は14日、ベトナム紙に…

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