明秀日立の金沢成奉監督(左)と聖隷クリストファーの上村敏正監督=2025年8月4日午後3時11分、阪神甲子園球場、斉藤智子撮影

 大会第5日の9日、聖隷クリストファーは第2試合(午前10時半)で、明秀日立(茨城)との初戦を迎える。聖隷の上村敏正監督と明秀日立の金沢成奉(せいほう)監督に展望や意気込みを聞いた。

 ――相手校の印象は

 金沢 上村先生は昔から守備をしっかり指導される監督。守りが充実し、投手を中心とした、高校生らしいチームだ。高部陸投手は今大会を代表するような、いい左投手だと思う。

 上村 生徒の可能性を引き出すことを大事にしているチームだ。粘り強いし、やるべきことをしっかりやってくる。

 ――理想の試合展開は

 金沢 なかなか打てないと思う。お互いがどうやって、取れる時に1点をしっかり取るか。うちは四球やエラーをいかに少なくするか。少ないチャンスをものにし、1点をもぎ取る。展開は読めない。

 上村 長年やってきて、予想通りになったゲームはない。高校野球、特に甲子園の試合は全く読めない。自分たちが得意としている守りをしっかりする。ロースコアで、取れる時に点が取れれば、優位に展開するだろう。攻撃は、静岡大会はちょっとオーソドックスすぎたと反省している。

 ――自チームで鍵となる選手は

 金沢 投手と遊撃手を兼ね、中軸打者の中岡誠志郎。捕手の野上士耀(しきら)。茨城大会終盤に良くなってきた佐藤虎太郎の打撃にも期待したい。

 上村 高部の出来だと思う。攻撃では、打順の1番から5番があたっていた。好調を維持して、活躍してくれればと思う。

 ――警戒する選手は

 金沢 高部投手と、横手投げの上田一心(いっさ)投手。高部投手のストレートにどれだけ振り負けないか、どう攻め崩すかということになる。

 上村 中岡投手は野手として守備ができ、中軸打者でもある、高校野球らしい選手。そして中山莞近(いちか)投手もいる。まず投手を打ち崩さないと勝負にならない。打線には、去年から経験のある打者がいる。最少失点にどれだけ食い止められるか。

 ――初戦への意気込みを

 金沢 3年ぶりに来られたので、とにかく後悔しないように。1秒でも1分でも長くここにいたければ、自分たちの野球をやり切ってほしい。

 上村 初出場なので思い切ってやってもらいたい。私は50年前に選手として、甲子園の1回戦で茨城の龍ケ崎一高と対戦した。その時、甲子園ではつらつとプレーできたら楽しいだろうなと思った。1、2打席目は緊張で打てなくて全然駄目だった。今回、甲子園に来て、当時のことを思い出した。

 選手には、ミスしちゃいけないとか、うまくいかなかったらどうしようなんていう気持ちなしに、はつらつとしたプレーを思い切ってやってほしい。

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