【動画】3日朝の地震で崩れた住宅=椎木慎太郎撮影

全壊判定を受けていた田谷昂大さんの実家はさらに壊れ、一部が田んぼに流れ込んだ=2024年6月3日午後4時49分、輪島市杉平町、椎木慎太郎撮影
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 能登半島地震から5カ月。復興に向け動き出そうとしている被災地を、震度5強の強い揺れが再び襲った。心身に疲労を募らせている被災者に追い打ちをかけるような強震に、復興への影響を懸念する声が上がる。

 石川県輪島市では、元日の地震で大きな被害を受けていた建物5棟が倒壊した。輪島塗の専門店を営む田谷昂大(たかひろ)さん(32)の実家は天井や床が抜け、全壊判定されながらも形を保っていたが、この日の揺れで倒壊した。「家が完全に壊れた姿を見て、心に穴が開いた。残っていた温かい思い出もすべて失われた気がした」と嘆く。

 田谷さんは復興のため、輪島塗の仮設工房と宿泊施設を併設し、能登の特産物を漆器に盛りつけて提供することで、輪島塗のよさを体験してもらう「ビレッジ」構想を練っている。だが、度重なる地震で仲間の心が折れないか心配だ。

胸にしまった恐怖、緊急地震速報で表に

 「元日にした怖い思いを胸に…

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