元日に起きた能登半島地震。発災から124時間後に被災者を救出して注目されたのが、警察の災害対策専門部隊「広域緊急援助隊」だ。被災地の最前線に駆けつける救出のエキスパートとは――。
「分かります? 助けますからね」
福岡県内各地で真夏日を記録した5月26日、筑後川の河川敷に置かれた1台の軽乗用車に隊員が声を張り上げる。車内には運転手と同乗者役の人形2体。地震に伴う交通事故で車内に閉じ込められたという想定だった。
福岡県警広域緊急援助隊はこの日、うきは市が開いた総合防災訓練に参加した。
隊員らは車内の要救助者を確…