政府は11日、1月の地震や9月の記録的大雨に見舞われた能登半島地域の復旧・復興のため、今年度予算の予備費から509億円を支出することを閣議決定した。27日投開票の衆院選の経費として815億円を予備費から支出することも決めた。
能登地域の復旧・復興では、大雨で被災した仮設住宅の修復や、道路や河川、水道などのインフラ復旧に充てる。避難所で温かい食事を提供できるよう、新たな試みとしてキッチンカーの経費4千万円も盛り込んだ。地震発生以降、予備費の支出は今回が7回目で、計7150億円となった。
石破茂首相は、衆院選後にまとめる経済対策でも、能登地域の復旧・復興費用を盛り込む考えを示している。林芳正官房長官は11日の閣議後会見で「経済対策の裏付けとなる補正予算においても被災地のニーズを踏まえて所要の予算を計上する」と述べた。(笠井哲也、森岡航平)